2009年09月29日

交通事故に遭遇しました。

※ご注意:この記事には内容の性質上、痛々しい場面があります。苦手な方はご遠慮ください。


交通事故に遭遇しました。


先日、顧客周りをしていたときのことです。県内でもどちらかというと田舎の方、片側1斜線の普通の道路を走っていたときのことです。

私の前には乗用車が1台、そしてその前には路線バスが走っていました。

バスが減速し、バス停で赤い傘を差した人が降りたようです。私は次のお客との打ち合わせのことを考えながら、ぼうっと前を見ていました。
やがてバスが右にウインカーを出し、バス停から走り始めます。

同時に、私の前の乗用車も、バスの次に動き出し、私も走り出そうとしたその時・・・。

走り出したバスの左側に見えていた赤い傘が、不自然にバス側に倒れこむのが見えました。
一瞬、「おかしい」と思ったのですが、私の前の乗用車の陰に隠れてしまって、何が起きたのかはっきり分かりません。と、すぐに乗用車が急停止し、バスも止まりました。

その時、何が起きたのか、分かりました。

心臓の鼓動が激しくなり、こめかみがツーンとして、頭の中が「緊急事態モード」に切り替わるのが分かります。

バスから降りた女性が、どうやらバスの後輪に轢かれたようなのです。
私からの距離は約20メートルほどです。
道路に仰向けに倒れている女性の片足は、遠目に見ても不自然な形になっており、潰れてしまっているのが分かります。

その状況を確認したとき、一瞬、「自分が身につけている救急の知識で、対処できるのか?」と、車から降りるのを躊躇してしまいましたが、「いや、ここで何もしない方が後悔する、行こう!」と、意を決して、車から降り、女性のところに駆け寄りました。

私より少し早く、バスから50代くらいの男性が降りてきてその女性に「大丈夫か!」と声を掛けていて、その隣でバスの運転手が携帯電話を持って話しています。
私は、バスの運転手に「救急車は?呼んだの!?」と聞くと、今呼んでいるところだといいます。

女性は60歳くらいの方で、意識もありますが、その左足は、膝から下は描写することが出来ないほど破壊されてしまっています。
ふと、バスを見ると、残りの15人ほどの乗客は、窓からただその様子を見ています。
「あと二人くらい手伝ってくれれば・・・」と思いつつも、その無残な患部を不必要に本人の目に触れないように、大急ぎで車からバスタオルを持ってきて掛けました。
その時、その50代の男性が、「ありがとうございます」と、冷静にお礼を言ってくれたのを聞いて、私も少し落ち着きました。

最初に車を降りるときに思ったのは、「止血」のことでした。大出血しているのでは・・・、とにかく止血しなくては!と思っていたのですが、意外なことに大きな出血はなく、意識もはっきりあります。
おそらく、患部は潰れてしまっているのですが、大きな血管への損傷は避けられたようでした。
ただ、当然ながら、激痛とショック状態に陥っていて、泣きながらうめいている状態です。
その状況でも、最初にバスから降りて駆けつけてくれた男性は、その女性の名前や住所、連絡先を必死に聞き出そうとしています。
私も、女性を落ち着かせる為に、「すぐ救急車が来るから大丈夫だよ!」と声を掛けます。

と、後ろを見ると、私の車の前を走っていた乗用車は、事故の一部始終を見ていたはずですが、既にいなくなっています。
そして私の車のうしろは大渋滞です。
そのとき、バスからもう1人、高校生くらいの若者も降りてきてくれたので、私はバスの横に立って、交通誘導をすることにしました。

実は、学生の頃、ガードマンのアルバイトをやっていたので、片側交互通行の誘導くらいは慣れているのです。
そして5分くらいしてからでしょうか、近くにサイレンの音が・・・。
通行を止めて、救急車の走路を確保し、救急車の到着です。
続いて消防車とバス会社の人も来て、「すいません、助かりました」と声を掛けてくれました。

女性の周りは救急隊員が取り囲み、ストレッチャーに乗せようとしているところです。
交通の誘導も他の方が代わってくれたので、私は最初にバスから降りてきてくれた50代の男性に「もう大丈夫そうなので、行きます」と声を掛け、その場から離れました。

走りながら、「もうあのおばあさんは、歩けなくなってしまうのかな?人間の体なんて、本当にもろいものなんだな。事故にあったら、人間の体なんて、ひとたまりもないものなんだな」と、改めて実感しました。



私が大学生のころですからだいぶ前ですが、日本赤十字社の「救急法救急員」の資格を取りました。
しかし再講習を受けなかった為、取得から5年後に失効してしまいました。
そして昨年、AEDの使い方を知りたくて、消防署でやっている「普通救命講習T」を受けました。
救急の理論や器具もどんどん進歩・簡略化しており、驚きました。

こういった最低限の知識があれば、少なくとも事故現場で体は動きます。
傍観したままだったり、その場から立ち去ってしまうことにはならないはずです。

私は今まで交通事故現場の救護応援をしたのが今回を入れて3回目で、その他に、急性の病気で突然意識不明になった人の応急処置をしたのが1回、自分自身の怪我を自分で処置(笑)したのが1回ありますが、見た目の怪我の程度は今回が一番ひどかったです。

正直言ってビビリました。

ですから、全く知識や経験がない人だと、もう近寄ることもできないのは仕方ないのかもしれません。


ですけど、その怪我人がもしも知っている人だったら?


やっぱり放っては置けないはずです。
そうした時、なによりも心強いのは、知っているか知らないかの違い、つまり知識です。

救急法は治療ではありません、あくまで応急処置です。
具体的には、救急車が来るまでの数分間に、医療ではない応急処置だけをすればよいのです。
私たちは看護士や医師ではありません。その時に自分が出来ることだけをやればいいのです。
救急法を度忘れしてしまったら、応援を呼んできたり、怪我人を移動させたり、それだけでもいいのです。

その場で必要とされているのに、「見て見ぬ振り」だけはしないで欲しいのです。


講習を受けたりするのが難しいのならば、簡単な救急法の本でもいいですから、目を通して、イメージだけでもしておいた方がいいと思います。
今回の事故で、最初にバスから降りてきて冷静に対処してくれた50代の男性のような人が現場に数人いれば、本当に心強いものなんです。


その怪我人が、もしあなたの友人だったら?家族だったら?
あなたは何もしないのですか?



posted by 綾瀬市商工会青年部 at 20:56 | Comment(3) | TrackBack(0) | コラム
この記事へのコメント
おお!

なんだか、痛いたしい記事ですな。

でも、いつ何時自分の身近で起きるかわかりませんから、応急措置を覚えておきたいですね。

特に、自分の子供に似たような事が起こったらと思うとゾッとしますね。・・・って子供いないですけど。
Posted by 大ひ魔神 at 2009年09月29日 22:13
初めてこの記事を見たとき、すごく気の毒で落ち込んじゃったよ。

で、載せていいか考えて、結局「ご注意」を載せることで掲載しました。
だって、現実にある事だし大事な事だしね。

僕も、この記事を書いた方の様に、大人として、一社会人として、恥ずかしくない振る舞いが出来るようになりたいです。
Posted by メガネ at 2009年10月02日 00:55
考えさせられますよね。
誰かが教えてくれるものでもないですし、自分が行動するしかないのですから。
誰かが言ってましたが明日は今日と同じ様に過ごせるとは限らない。
様々な場面にいつ遭遇するかは予測できませんが常に心構えをもつことは出来るかもね。
自分も何か行動してみよう!
Posted by しん太 at 2009年10月02日 18:11
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。